突然ですが『反日アニメUSA』を出版します! 著者は髙井ホアンさんで、副題は『戦時下アメリカのプロパガンダ・カートゥーン』、シリーズ『珍アニメ完全解説』のVol.3になります。

髙井ホアンさんと言えば『戦前不敬発言大全』『戦前反戦発言大全』、そして『鬼畜米英漫画全集』を弊社から出版されています。

笑いや冒険の中に突如、戯画化された「ジャップ」が飛び込んでくる!!

我々日本人としては複雑な心境に陥らざるを得ませんが、戦時中のアメリカのアニメでは、吊り目、慇懃無礼、騙し討ち等、かなりステレオタイプな偏見に満ち溢れた日本人が沢山登場します。

『鬼畜米英漫画全集』でもお分かりの通り、日本は日本で米英人を戯画化していたので、人のことを責められませんが。

一方で開戦前は日本との平和な交流を行うアニメも存在しました。そうしたアニメも前史として紹介しています。

プロパガンダと産業を両立! 教育アニメが兵士を助ける!

アメリカの反日アニメ・プロパガンダはエンターテイメント産業として成立しており、単純明快で見ているだけで面白く、憎しみを煽るだけではなく、兵士に対して様々な啓蒙・教育を施そうとしています。

A Language All My Own 日米友好を願う、日本のベティ人気に応える一作
The New Spirit 喜んで所得税を納めたくなる(?)納税推進アニメ
Japoteurs 日系人をスパイとして描くスーパーマンの反日アニメ
Six Legged Saboteurs ヒトラーも東条も害虫扱い、農務省による衛生アニメ
Recognition of the Japanese Zero Fighter あのレーガンも登場するゼロ戦視認教育映画
Seein’ Red, White ‘N’ Blue ポパイとブルートがタッグを組む徴兵推進反日アニメ
Commandments For Health 問題児兵士が引き起こすゲリピー大騒動
War Dogs 「トムとジェリー」のコンビが描く軍用犬ギャグアニメ
Tokyo Woes 謀略放送アナウンサーの東京ローズが大活躍
Victory Through Air Power ディズニーをあげての超大作、空軍戦略啓発アニメ

等などのアニメ51作品の、制作陣や配給会社などのスペック表・作品背景解説・粗筋を詳しく紹介しています。

日本人にとっては馴染のないスラングやギャグ、分かりにくいストーリー、当時の世情や社会情勢などを徹底解説する事で、アニメ作品の意義や価値、意味がよく分かるようになります。

そして

戦時下アニソン・制作スタッフ・「日本人」等のコラムも!

と非常に盛り沢山の内容となっています。

実は半分ぐらいのアニメが白黒なのですが、ページ配分が大変な事になってしまうので、思い切ってオールカラーで刷りました。

四六判並製で合計で224ページにも上りますが、2400円+税と、このご時世ととしては、破格の値段にしています。

7月上旬発売予定です。