松本京太郎さんによる『共産主義車 ソ連編』が完成したので中身を紹介します。
帯を取り外したところ。
本扉はレニングラード。
まえがきと目次。こちらで見られます。
ソ連の自動車産業概史
本書で登場する自動車工場
ここからが第1章「人民の乗用車」です。
戦災に泣かされたソ連初の大衆車、KIM-10
随所でコラムも設けています。こちらは「ソ連車の命名規則」。
ドイツから強奪したソビエト大衆車の元祖、モスクヴィッチ 初代
皆が羨む高級車だったのに晩年は最底辺、ジグリ
無機質無個性のTHE共産主義車、ジグリ
VWとフィアットを融合させた鉄の豚、ザポロージェツ 初代
傷痍軍人に支給されたサイクロプス3輪車、SMZ-S-1L
障害者に移動の自由をもたらしたマイクロカー、SMZ-S-3D
走る棺桶と呼ばれたソビエト軽自動車、オカ
やっと第2章「特権階級の乗用車」。どれだけ盛りだくさんなのかがわかると思います。
ソ連初の量産乗用車はアメリカ生まれ、GAZ-A
ライセンスを骨までしゃぶりつくしたセダン、GAZ-M1
キャデラック風味の官僚向け大型セダン、ZiM
20年間製造が続いたソ連製高級車の極致、チャイカ 初代
豪華すぎてゴルバチョフに潰された高級車、チャイカ 2代目
スターリンが愛したソビエト・パッカード、ZiS-110
第3章「オフロードカー」
突貫作業で生まれたソビエト・ジープ、GAZ-64/67と、東側世界の標準装備となった小型オフロード、GAZ/UAZ-69
半世紀を超えて愛されるオフロードバン、ブハンカ
乗用車とトラックを融合したキメラSUV、GAZ-M72
西側に衝撃を与えた大衆SUVの新星、ニーヴァ
第4章「トラック」
ソ連の経済発展を支えた伝説的トラック、ZiL-130
赤軍を支えたアメリカ生まれの小型トラック、GAZ-AA
社会主義建設を支えた東側陣営の象徴的存在、GAZ-51
左は「ソ連のモータースポーツ」コラム。右は第5章「バスとバン」
ウクライナ生まれの流麗な中型バス、LAZ-695
先進設計のおかげで30年間現役車種、PAZ-3205と、農村人民に寄り添うボンネットバス、KAvZ-685
という訳で本書からざっとダイジェスト的にごく一部を抜粋しました。ここでは紹介していない面白い車種が沢山載っています。
正式発売日以降、Amazonではずっと在庫切れでしたが、ようやく有りになりました。
大型書店でも豊富に展開しています。
また4月26日(土曜日)19:30から清澄白河のドレッドノートで『共産主義車』刊行記念トークショーが開催されます。
著者の松本京太郎さんと『今さらですがソ連邦』の津久田重吾先生が出演されます。
トークショーの会場参加特典冊子『もっとよくわかる共産主義車』も配布されます。
是非ご参加ください。詳細はこちらです。