宮本一高さんによる『ビートダウン・ハードコア・ガイドブック』が完成したので、中身を紹介します。

帯を取り外したところ。

本扉。カバーで背中を見せていた人物が正面から忍び寄ってくるという構図。

まえがきと目次。

まずは「ビートダウン・ハードコアの先駆者たち」。

レーベル特集。

やっと第1章のアメリカ大陸。

そしてニューヨークから。オールドスクールNYHCに明るいタフガイ・アティチュード全開! 25 ta Life

ニューヨークの雑多性、叙情的なメロディ、メタルを融合した異端児! Irate

プロフィール付きの大御所バンドの合間に、音源のみのレビューを混ぜています。結果的にビートダウン・ハードコアに大きな影響を及ぼしたBiohazardの名盤『Urban Discipline』など。

さて今回、超強力な助っ人寄稿者がいます。日本でアメリカ東海岸のハードコア・デスメタルシーンに関して最も詳しいと確実に言える「ちゃんくぼ」(@meraudersin1)さんです。

まず「ビートダウン・ハードコアにも影響を与えたNYHC」というコラムで、基礎的な説明を施してくれました。

2個目のコラム「NYDMとビートダウン・ハードコアの違い」。NYDMとはNew York Death Metalのこと。

ブルータルデスメタル専門家から見ても、非常にマニアック。

Twitterでも信じられないほどマニアックな情報を発信しまくっているので、是非フォロー。

本書でもたくさんのアドバイスを頂きました。またご厚意で色んなショップにも宣伝、営業を掛けてくれており、非常に頼もしい存在です。

本書はニューヨークがトップに来てしまうので、ニュージャージーは途中からになってしまいますが、アルバム名がジャンル名となったビートダウン・ハードコアの創始者! Bulldoze

まさにビートダウン・ハードコアの生みの親。

なんとジャンルの生みの親のBulldozeのインタビューに成功しました。

『プリミティヴ・ブラックメタル・ガイドブック』のDarkthroneにインタビューした時以来の快挙です。

陽気でグルーヴィーなリフのニュージャージー・ラップコア! Fury of Five

Fury of Fiveのインタビュー。

デスメタルを融合し、タフガイを否定、世界中にフォロワーを生み出す! Shattered Realm

また右ページ下部の様に、ちょっとしたミニコラムも随所に挿入しています。

もちろん「タフガイ・ハードコアの一大中心地のニュージャージー・シーン」など、1ページまるごとコラムにしたページも。

ビートダウンと親和的かつ対極的なヴィーガン・ストレートエッジ

マサチューセッツで発展したハードコアとメタルの折衷メタルコア

といった様に盛りだくさんのコラム。

銃殺や強盗、懲役15年などの壮絶な人生に彩られたデトロイトの重鎮! Cold as Life

Cold as Lifeインタビュー

必見ビートダウン・ハードコア・ビデオクリップ

やっと第2章のヨーロッパ。近年ではユーロビートダウンがアメリカに逆輸出されるほどの人気。

UKタフガイ・ブルータル・ビートダウンに猟奇的スラミングを導入! Cold Hard Truth

Oiパンク融合しワーキングクラスのプライドを掲げたイギリスの伝統! Knuckledust

Knuckledustインタビュー

ホラー映画や殺人鬼を散りばめ、恐怖や緊迫感を追求したマーダーコア! Six Ft Ditch

Six Ft Ditchインタビュー

フランスで学ランや特攻服等ヤンキー・暴走族マンガをコンセプトに! Rise of the Northstar

フランスで学ランや特攻服等ヤンキー・暴走族マンガをコンセプトに! Rise of the Northstar

さて弊社から『ブルータルデスメタルガイドブック』を皮切りに『デスコアガイドブック』『Djentガイドブック』、そして今年は『テクニカル・デスメタル・ガイドブック』を出版された脇田涼平さんによる「デスコアの発展に大きく寄与したビートダウン・ハードコア」。

最先端コア系音楽では右に出るものがいないと言ってもよい程の博学さで、デスコアとビートダウン・ハードコアの関係性について紐解いてもらいました。

メタリック・ハードコアをより過激にしたユーロビートダウン代表! Nasty

いよいよ最終章の第3章、アジア、オセアニア。ある意味、最も資料性が高く、強烈な章です。

自身の活動、ショップ、フェス通じて世界にコネクトさせた第一人者! LOYAL TO THE GRAVE

LOYAL TO THE GRAVEインタビュー

日本で開催される世界屈指のハードコアフェスBLOODAXE FESTIVAL

最先端にいる新世代を発掘するRETRIBUTION NETWORK

ハードコアショップの聖地NERDS RECORD STORE

実は本書を制作するにあたってNERDSの小浜さんには大変お世話になりました。

何と言ってもこの本自体を日本で最もたくさん売って下さっています。

発売前の事前注文でも音楽本としては過去最高数を取り寄せてくれ、それも一瞬で無くなり、その後も度々補充しています。

ビートダウン・ハードコアの聖地で是非『ビートダウン・ハードコア・ガイドブック』を買って下さい。

実はおまけでシールも付いてきます。

1995年にNYHCスタイルを取り入れた日本ハードコアの先駆者! NUMB

Numbへのインタビューはちゃんくぼさんがしてくれました。そしてライヴの写真はカメラマンのsaylaphotosさんの提供です。

闘争心むき出しの怒声で大阪から世界に名を轟かせた日本代表 ! SAND

SANDインタビュー。SANDは泣く子も黙るほど武名が轟いていますが、非常にきめ細やかなアドバイスをたくさんして頂きました。

日本のバンドの音源レビュー。

索引。

という感じで出来上がっています。実は発売以降、大変な反響を得ており、Amazonでは現在に至るまで正式な在庫がありになった事が一度もありません。

おそらく初回搬入分が予約注文で足りなくなり、補充も全く間に合っていない可能性があります。

ここで述べたNERD RECORDSだけでなく、高円寺のBase、岡山のDIGDIGといったレコードショップでも販売しています。

またディスクユニオンやタワーレコード、そして大型書店でも販売開始しています。

入手困難になる前にゲットすることをお勧めします。