突然ですが『ポストブラックメタル・ガイドブック』を出版します！

突然ですが『ポストブラックメタル・ガイドブック』を出版します！　著者は『むじかほ新館。　～音楽彼是雑記～』を運営されている近藤知孝さん（Twitterアカウント あちゃ @yukinoyado333）です。

副題は「耽美・叙情・幻想・前衛」で、『世界過激音楽』シリーズのVol.16です。

近年、ブラックメタルは細分化が著しく進んでいますが、その中でも最も人気と言えるのがポストブラックメタルではないでしょうか。

ポストメタルやポストロック、ポストパンクといったジャンルとも切っても切れないスタイルであり、ブラックメタルの古典的な手法や様式に囚われないジャンルです。

自由さと冒険心を持ち、多様性のあるサブジャンルで、メタルから逸脱したスタイルであっても、ブラックメタルと名乗ることを許されている寛容さも持ち合わせています。

PitchforkでDeafheavenが評価されてから、もはやロックシーンのメインストリーム層にまで波及する勢いです。

Alcest　子どもの頃の白昼夢フェアリーランドを表現する天才
Deafheaven　激情ハードコアを取り込んだブラックゲイズ
Ulver　黎明期からプログレッシヴ・ロックをひた走る
Harakiri for the Sky　死をモチーフにした世界観と儚いメロディー
Liturgy　垣根を破壊する超越的ブラックメタル
Botanist　植物コンセプトにダルシマーを操る横国大出身者
Violet Cold　アゼルバイジャンでEDMやポストロック導入
Fen  湿地帯の原風景を表現するパイオニア
Ihsahn  闇の皇帝Emperor音楽探究のプロフェッサー
Sylvaine　ポストロックとの境界に立つ新鋭

等など434バンド、782作品紹介

インタビューの数もどんどん増えてしまい、最終的にこのジャンルの大御所や人気バンドが多く集まりました。本邦初登場の人も複数人います。

コラム
・〇〇ゲイズが多すぎる
・メタル界での「Harakiri」
・Sonic Youthとブラックメタル
・Pitchforkとポスト・ブラックメタル
・My Bloody Valentine、Slowdiveの影響
・ノルウェーがブラックメタルをやめる問題

あまりにも広範囲の音楽から影響を受けており、なおかつ複雑で多様な様相を帯びたジャンルなので、複数の切り口からのコラムを用意しています。

またカラフルなアートワークが多く、白黒にするわけにもいかず、分冊化すると流れや関係性が分かりにくくなる為、1冊304ページをオールカラーでやることになりました。

しかしこのジャンルのファン層は若者なので、あまり高くする訳にもいかず、消費税を入れても3000円を超えない、本体価格2700円で行くことにしました。

その結果、かなり売れてくれないと採算分岐点が超えられないので、是非、購入することで下支えして頂ければと思います。

8月15日頃には書店及びオンライン書店で販売開始の予定です。

なお弊社からブラックメタルに関する書籍が複数出版されています。

・まずは何と言ってもポストブラックメタルの源流となる『プリミティヴ・ブラックメタル・ガイドブック』

・厭世感や自殺願望をテーマにした『デプレッシヴ・スイサイダル・ブラックメタル・ガイドブック』

・ブラックメタルから派生した海賊をテーマにした『ヴァイキングメタル・ガイドブック』

・北欧よりも実はレベルが高いとされる『東欧ブラックメタルガイドブック』

・ロシアによるウクライナ侵略で更に注目の『東欧ブラックメタルガイドブック2』

などです。エキストリームメタルの中でも最大勢力となったブラックメタルの一連の本もよろしくお願いします。