突然ですが『中国抗日博物館大図鑑』を出版します! 副題は『全土35施設潜入取材』でシリーズ名は『中国革命聖地巡礼』、これがその第一巻です。

著者は関上武司さんで既に弊社から『中国遊園地大図鑑』シリーズを3冊出版されています。

中国共産党結党100周年!!

紅色旅遊が空前のブーム!!

国内向け愛国プロパガンダが

日本人にここまでバレていのか!?

実は関上さんは密かに『中国遊園地大図鑑』の取材と並行して、中国全土の革命聖地を巡ってきました。

既に膨大な施設を訪れており、数が多すぎるので、第一弾としては「抗日戦争」に焦点を絞ったスポットをまとめています。

侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館 関東軍の七三一部隊による細菌戦の資料を展示

偽満皇宮博物院 3 回皇帝に即位し5 回結婚ラストエンペラーの満洲国の仮御所

九・一八歴史博物館 満洲事変の発端となった柳条湖事件の現場近くに建設

中国人民抗日戦争紀念館 全ての始まりの盧溝橋に建てられた抗日戦争学習の集大成

白求恩・印度援華医療隊紀念館 共産主義社会の理想の為に中国で奮闘した外国人医師

八路軍太行紀念館 八路軍の抗日根拠地に由来、中国の指導者も注目の施設

侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館 南京大虐殺を後世に伝える国家的博物館と追悼施設

上海大韓民国臨時政府旧址 脇役で終わった臨時政府拠点が韓国人団体客で大人気のスポットに

宝塔山 革命聖地のシンボルと日本人捕虜の再教育

などといった名だたる有名スポットを訪れています。

慰霊碑・展示物・銅像・解説を網羅的に撮影!!

共産党は長征で逃げ回ってたのに大活躍!

国民党は同じ中国人としてシブシブ評価!

これらの博物館での主要目的は、中国国民に向けて歴史教育や愛国心を育む為のものです。

外国人、特に日本人に積極的に見せようという意図があまりなさそうなどころか、全く想定してない施設も多く、日本人としては首を傾げざるを得なかったり、是正を要求したくなる解説文も多々見られます。

ここまで詳細に中国での抗日博物館を詳細にレポートした本は本邦初であることは間違いなく、もしかしたら中国にも存在せず、世界初かもしれません。

簡体字併記で展示解説が読みやすく、発音表記でガイド説明が聞き取りやすい親切設計!

抗日博物館でどういった解説や歴史的解釈、主張がなされているのかを理解しやすくする為に、巻頭には簡体字と中国語の発音を記載した、膨大な量の「用語集」と「人名解説」を載せました。

また各博物館の簡体字表記、中国語の発音はもちろん、住所、アクセスの仕方、地図も載せ、実際に訪れやすいようにガイドブック的要素も兼ね備えています。

このおかげで解説文が読みやすく、現地の博物館ガイドの説明も理解しやすくなるでしょう。

抗日パンチングマシン・抗日シューティング・抗日ラジコン・抗日コスプレ、抗日レゴ……等

『中国抗日ドラマ読本』岩田宇伯が抗日珍コラム寄稿

所々に「抗日戦争」にまつわるコラムを挿入しています。そして日本よりも中国で爆発的な話題となり、中国の高等裁判所のホームページなどでもケシカランと紹介された『中国抗日ドラマ読本』の岩田宇伯さんにもコラムを寄稿してもらいました。

本当はだいぶ前に大半の取材と執筆は終えていたのですが、コロナが発生し、予想外に長引いてしまっている事から、このタイミングでの発売になりました。

しかし今年は中国共産党結成100周年で、先日は突然「歴史的決議」が採択されたり、3ヶ月後には北京オリンピックが控えていたりと、実は今がベストタイミングなのかもしれません。

発売は12月13日の週を見込んでいます。オールカラー200ページで2300円。

今コロナで中国には行けないですが、コロナがなくても、自力で全ての博物館を歴訪するのは不可能なぐらい、各地に散らばる抗日博物館を詳細にレポートしています。

中国当局がどういう風に中国国民向けに歴史、特に日中戦争を伝えていこうとしているのかを知る上で、決定的な本となりそうです。

中国専門家、日中戦争愛好家、博物館学者、そして敢えて強調しますが、特に中国人にお勧めしたい本です。

「中国人は日中戦争についてこんな風に考えているんだー」と考えている日本人の考えも分かり、相互理解が深まることを期待しています。