突然ですが『メロデスガイドブック 世界編』を出版します。2023年9月に『メロデスガイドブック 北欧編』を出版しましたが、その続編です。

著者はもちろん同じ内藤智裕さんで『世界過激音楽』シリーズとしては、とうとうVol.22です。

あまりにもメロデスは巨大ジャンルだったので、2冊に分冊化することになり、今回の『世界編』で完結します。

メロデス発祥の地はヨーテボリでしたが、その後、全世界を席巻し、一大人気ジャンルとなりました。

エクストリームでありながら、メロディアスで取っつきやすい為、世界各国でメタルの登竜門的な存在となり、自ずとそのバンド数も膨れ上がります。

全世界で吹き荒れるメロディの嵐!

アメリカでメタルコアに進化、日本では同人メロデスまで登場

ブルータルデスメタルの総本山アメリカでは、しばらくメロデスは冷遇されていましたが、ハードコア方面から浸透していきメタルコアに進化していきました。

2000年代以降に経済発展を遂げ、中流階級が育ち、楽器・レコーディング環境が整った世界各地の新興国で、モダンメロデスが流行りだすというリープフロッグ現象が発生しました。

元々欧米以外で最もヘヴィメタルやバンド文化が盛んだったこの日本でも一躍人気を博し、数々のメロデスバンドが誕生しました。

そして同人誌とメロデスの要素が合体した「同人メロデス」という日本独特のサブジャンルまで登場します。

もはやエクストリームメタルの入口でもあり、通過点でもあり、出口にもなったといえるポータルサイト、ハブ空港的な存在のメロデス。

思春期になって音楽に目覚め、最初にハマるメタルがメロデスの人も多く、もはや大学のメタルサークルで最もコピーされるのもメロデスかもしれません。

Sadist

キーボード導入

Nightfall

パワーデス提唱

Arghoslent

白人至上主義メロデス

Blood Stain Child

西日本代表トランスメタル

Silence Lies Fear

アゼルバイジャン・モダンメロデス

Carcass

メロデス元祖賛否両論

Nightrage

ギリシャ産ヨーテボリ育ち

Disarmonia Mundi

天才マルチモダンメロデス

Intestine Baalism

東日本代表ブルータル・メロデス

The Black Dahlia Murder
アメリカで最も成功したメロデス

この新刊案内に載っているバンドは本書で登場するバンドのごく一部ですが、北欧よりも個性豊かで世界各地に広がっていることが分かります。

有名なバンドではないですが、他にもモロッコやリビア、アルメニア、レバノン、ドミニカ共和国、コソヴォなどマイナー国のメロデスバンドも掲載しています。

インタビュー

Intestine Baalism
Blood Stain Child
Silence Lies Fear
Dungeon Serpent
Aephanemer
Stortregn
Nightfall
Sadist
…etc

インタビューしたのは以上の強者たちで、ここに掲載している以外にも複数います。

コラム

UnknownMelodeath
モダンメロデス
デスラッシュ
東方メロデス
ジブリ等
との関連
…etc

コラムではこの様なメロデスにまつわる周辺的な裏話を用意しています。

超メジャー級のバンドからローカルシーンでしか知られていないドマイナー級のバンドまで、複数のレイヤーにまたがり、他のアンダーグラウンドメタルとは異なり、統一的なシーンを形成しているとは言い難いメロデス。

その全体像を把握するのは非常に困難ですが、この『メロデスガイドブック 世界編』を読めば理解を深められます。

208ページでオールカラーですが2800円。7月の上旬頃には書店やレコードショップ、オンライン書店で販売開始予定です。