中谷幸司さんによる『超高層ビビル5 韓国編』が完成しました。人気シリーズ4年ぶりの第5弾です。
カバーを飾るのは釜山海雲台のHaeundae I Park。こんな格好いいビルが、日本では全くと言っていいほど話題になっていません。
毎度お馴染みの本扉
ソウル、インチョン、釜山をメインに韓国全土の超高層ビル700棟を収録しています。この様な本は韓国にも存在しないと見られます。
これも日本ではほとんど話題になりませんでしたが、2017年に555m、123階のLotte World Towerが完成しました。このビルがトップを飾ります。
Lotte World Towerからの展望
ソウルの代表的なビルTrade Tower。COEXにあります。
江南にあるSamsungの本社ビル等。
日本では青山とかにありそうな、奇抜なデザインの超高層ビル。しかし日本よりも高層で派手なものが多い印象。
プサンタワーも。
ソウルタワーからの市街地の景色。遠くには青瓦台も見えます。
IMF不況直後の1999年に竣工した鐘路タワー。20年近く建っているのに、古臭く感じさせず、むしろ近未来風です。この頃から、近未来都市化が始まったのでしょうか。
ザハ・ハディドが設計した東大門デザインプラザ周辺の東大門エリアも超高層ビルが比較的多いエリア。
3つの塔で成り立っているIchon Rex。そして右ページは遠くに霞むLotte World Tower余りにも突出していて、まるで北朝鮮の柳京ホテルにも見えなくもないですね。
韓国の超高層ビルの先駆けとなった汝矣島の1985年に完成した63ビル。63階、249メートルで完成当時は池袋サンシャインを超えて、アジア一の高さに。
63ビルの展望台から汝矣島の展望。後ろに国会議事堂が見えます。
Lotte World Towerに抜かされるまではソウル市高かったThree International Finance Center。落ち着いたデザインでありながらも、斜めの反射が格好いい。
さてここまでをざっと駆け足でソウルのビルを紹介しました。他にも沢山のビルを掲載しています。
しかし韓国を訪れた事のある日本人の多くがソウルだけしか訪れていないと思いますが、そこまでソウルに対して摩天楼のイメージはないかもしれません。
実は韓国の超高層ビルが凄くなっているのは、ソウルではなくインチョン、そして釜山だったのです。
インチョンの北東アジア貿易タワー。2014年に完成した時は305メートルで、韓国で一番高いビルでした。
インチョンの松島新都市は最先端のスマートシティになっているらしく、日本でも見たことがないような近未来都市の様になっています。
人の姿があまり見当たりません。
韓国は一軒家より高層マンションに住むのがステータスとされている様なのですが、日本人からするとあまりにも無機質で殺伐とした雰囲気の高層団地が沢山あるようです。
あまりにも人間味がなく、まるでゴーストタウンの様。正直、あまり住みたいとは思いません。
居住環境に対する美意識や感覚が日本人と違うのか、まるで北朝鮮の団地と言われてもおかしくないぐらい荒涼としています。
韓国にはこの様な寒々しい高層団地が沢山ある事に驚きました。
さてお次は釜山。今、韓国でも特に建築ラッシュが加熱しているエリア。これは韓国で一番高いタワーマンションDoosan Haeundae We’ve the Zenith(斗山ウィーブ・ザ・ゼニス)。3つの棟から成り立っていますが、一番高いのは300メートルあります。
カバーを飾る、まるで言われなければドバイかと思うようなHaeundae I Park。
この海雲台エリアは特に格好いいので、複数のショットを掲載。
大胆に見開きでも掲載。超高層ビルが好きな方なら、写真集としてずっと眺めているだけで、癒やされるし、興奮してきます。
釜山では他にも沢山の超高層ビルが建設中で、400メートルを超える予定の海雲台エル・シティなどがあります。
韓国では外壁を剥き出しにしながら、建築していくので、廃墟に見えなくもないです。
プサンタワーや元々朝鮮戦争の避難民が作り上げたカラフルな甘川文化村などの景色。
さて相当内容を端折って紹介してきました。ここでは紹介しきれないほど沢山の写真が掲載されています。
韓国人もビックリです。
本日10月10日が正式な発売日ですが、既に数日前からネット書店や書店では取扱が始まっているようです。
B5判という大きなサイズで、176ページ、オールカラー、2400円。超高層ビルファンなら、必須の一冊となっています。眺めているだけでウットリ来てしまいます。
今までのシリーズが気に入った方、これが初めての方、韓国と関わりのある方、建築関係者にとっても見ているだけで面白い写真集となっています。