突然ですが『戦前不敬発言大全』と『戦前反戦発言大全』を同時に出版します。

この2冊は改元・新天皇即位に合わせた緊急出版で、シリーズ名は『戦前ホンネ発言大全』です。

著者は髙井ホアンさんです。落書きやビラ、投書、怪文書などで表明された、不敬発言や反戦平和への想いを集めました。

天皇批判や

反戦平和を

落書きやビラで主張

犠牲を顧みる

一般市民の非英雄的

反体制言論

そして両巻とも608ページの大著で2500円。2つ合わせておよそ1000の発言を収録しています。

以下は本書で掲載されている、発言のサンプルです。

■「皇太子殿下も機関の後継者というだけで別に変ったものでない」

■「俺も総理大臣にして見ろ、もっと上手にやって見せる」

■「俺は日本の国に生れた有難味がない、日本に生れた事が情無く思う」

■「実力のある者をドシドシ天皇にすべきだ」

■「生めよ殖せよ陛下の様に」

■「金属など献納しません相当の相場で買え」

■「食糧不足につき人間製造中止」

■「畏れ多くも皇后様も箱入娘の令嬢様でもお湯に入る時は丸裸」

■「ソ連は全世界の資本家国家を相手にしているので軍備は世界一」

■「早く米国の領地にしてほしい」

■「天皇陛下はユダヤ財閥の傀儡だぞ」

■「日本の軍隊が他国へ攻め込んでそれで正義と言うのは変ではないか」

■「個人あってこそ国家があるので個人が立行かぬ様になっては国家もその存立を失う」

まるで現代の匿名掲示板やSNSの様な冷笑系やウィットが感じられます。
そして意外とその当時の国際政治情勢を見抜いていた市民が多いのが驚きです。

一般市民が熱狂的に戦争を支持したと言われる一方で、
かなり白けている人、
帝国主義戦争だと見なしている共産主義者、
アメリカとの国力差を痛感している自由主義者など
色んな見方をしている人々が、
戦時中の日本にも結構いたようでした。

大本営発表に洗脳され、国民は何も分かっていなかったという単純な話ではないようです。

現人神とされた天皇や皇室に対しても、相当批判的に見ていた人達がかなり多くいた様です。

一方であまりにも荒唐無稽な陰謀論や悪質なデマが出回っていた事も事実です。
一般市民が真実を見抜いていたと過度に美化する訳にもいきません。
数々の変な発言も沢山紹介しています。

そして「二・二六事件と秩父宮」「右翼の不穏ビラ」「戦前の替歌集」等、不敬や反戦と関連する
沢山のコラムを掲載しています。

さらには用語集や年表、法令、宮家の系譜図など盛りだくさんの資料も載せています。

現在、鋭意制作中で、早ければ5月24日頃書店に並ぶ予定です。是非手にとって見て下さい。